天才というのはこの人のことを言うのでしょう。

日本人ピアニストとして初めて「ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール」で優勝した全盲の辻井伸行さん。

4年に1回開催されるこのコンクールは若手ピアニストの登竜門、優勝すれば優勝賞金2万ドル、そして数多くのコンサート契約が含まれ、プロとして約束された道が用意されるコンクール。
Winners' Engagements
The six winners of the Thirteenth Van Cliburn International Piano Competition will share more than 300 concert engagements throughout the United States during the three seasons following the competition as coordinated by the Foundation. The gold medalist will also be awarded concerts in Europe, Asia, and other international territories through IMG Artists (Europe). Presenters who have already offered engagements include the Rochester Philharmonic as well as the Colorado, Dallas, San Diego, and Utah Symphony Orchestras; as well as noted recital series presenters in Boston, Houston, Seattle, and Washington, D.C.
Among the concert engagements the Gold Medal winners will share are performances at the Aspen Music Festival, and at London's prestigious Queen Elizabeth Hall in March 2010 (arranged by IMG Artists).

テレビで辻井伸行さんが優勝したと流れたときに、久米宏時代のニュースステーションに出演していたのを思い出しました。

ジャズとクラシックを融合した独特なカプースチンの曲を演奏していたのは確かまだ中学生でした。ピアノの演奏が印象的だったので、思わずオリジナルのカプースチンのCDを翌日買いに行ったことを記憶してます。今でもカプースチンの曲は好きなピアノ曲の一つです。

その当時の演奏が、Youtubeに上がっていたので紹介します。


「ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール」がどういうコンクールなのか知らなかったのでちょっと調べてみました。

ヴァン・クライバーンというのは、1958年第1回チャイコフスキー国際コンクールで優勝したピアニストで、アメリカとソ連(現ロシア)との冷戦下で、アメリカ人のピアニストがソ連の権威あるイベントに赴き優勝したことで一躍国民的英雄となった人だそうです。

ヴァン・クライバーンのピアノ・コンクールは、最初当時ピアノ教師だった夫人がコンクールを運営し、その後テキサス州フォートワースの石油富豪によって引き継がれ、財団を設立。ダラス・フォートワースの富豪達からのスポンサー獲得で、破格の規模にまで大きくして商業主義のスタイルをコンクール運営に持ち込んだとされています。

ヴァン・クライバーンを知らずして語れないということで、こちらもYoutubeにそのチャイコフスキー国際コンクールに優勝した当時のニュースが上がっていたので紹介します。

演奏もそうですが、アメリカとソ連の歴史においても意味のあるピアニストだったんですよね。

ちなみに今回の「ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール」では、中国のHaochen Zhangさんも一緒に優勝を受賞しています。