留学したのに就職できない!?よそ様にお見せできない!?

「先生、相談に乗ってください。
娘が別人になってしまったのです。」
と親が泣きついてきた。

留学して戻ってきた良家のお嬢様の大変貌ぶりなどが書かれた今日の一冊。

留学で人生を棒に振る日本人―“英語コンプレックス”が生み出す悲劇 (扶桑社新書)留学で人生を棒に振る日本人―“英語コンプレックス”が生み出す悲劇 (扶桑社新書)
著者:栄 陽子
扶桑社(2007-03-23)
販売元:Amazon.co.jp
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「英語をまなぶためにアメリカに留学」のはずが、通っているのは大学ではなく大学付属の英語学校で、クラスメイトは日本人や中南米の人達ばかりで、アメリカ人と話すのはレストランで注文するときだけで、英語力はまったく伸びない・・・・・。これが「日本人の留学」の実態です。なんせ、アメリカ人も通う四年制の大学や大学院に入って学位または卒業を目指して勉強することを、わざわざ「正規留学」とよばなければならないほどですから、そのでたらめぶりが分かるのではないでしょうか。
留学を希望する学生に「どうして留学したいの?」と尋ねると、「英語が話せるようになるから」という返事が返ってきた。「だったら駅前留学したらいいんじゃないの。」とは言わなかったが、本当にそれだけが目的なら日本にいても今や自由に色んな教材が手に入れられる。

ジョン万次郎大黒屋光太夫は生きるために、その国の言葉を習得せずにはいられなかった。日本に出稼ぎに来る外国人もみな、生活をかけて日本にやってきて、ものの2,3カ月で日本語での会話ができるようになってしまう。

「留学で人生を棒に振る日本人」達との明らかな違いはそこにあるのだろう。もし英語圏に留学するのであるならば、「英語を勉強する」ではなく、「英語で何かをする」という目的で行ってほしい。

LIL - Watching you feat. WISE